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こんな映画を見た『ガガーリン 世界を変えた108分』

世界で初めて宇宙飛行を行った、
ソビエトのユーリー・ガガーリンの伝記映画です。
発射台に他のパイロットたちと向かうガガーリンが
半生を回顧するという冒頭はベタですが、それなりに意味があります。
宇宙空間ではCGが多用されています。こういう場面でこそCGは
活きるのであり、なんでもCG処理するのはまずいと思う。
ラスト近く赤の広場で成功を喜ぶモスクワ市民のシーンは
エキストラを使いロケしたのでしょう。
この宇宙飛行からわずか30年後にソビエトが潰れるとは
誰も思わなかったろうな。

話は、ソビエト崩壊がなければ世に出なかったであろう
エピソードに満ち溢れているので、
当時を知る人にはそのあたりをチェックするのも面白い。
観客は「社会主義祖国」にあこがれを抱いていた世代が
多かったです。

日本ではソビエト=ロシアには嫌悪感を抱く人が多いので
あまりヒットしませんでしたが、イデオロギー抜きで
楽しめるお勧めの一作です。DVDも出ました。
(2015年1月 有楽町にて鑑賞)

倉庫脇かすかに揺れる曼珠沙華






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こんな映画を観た「ダムネーション」

全米には75,000基のダムがあるそうです。
近代のダム技術で作られたダムには
すでに一世紀以上の歴史のあるダムも多いそうです。

一方でダムの建設目的である灌漑・治水などは他の方法が主流となっており
ダム建設反対・撤去の動きも盛んです。

本作では米国北西部のワシントン州にあるダムの撤去を中心に
「ダム反対・撤去」の立場からとらえたドキュメンタリーです。
草の根民主主義を標榜している米国でも、やはりお上が決めたことを
覆したり、建前論の実行は大変だということが理解できます。

本作は時間制限がある映画というメディアという関係からか、
もっぱら鮭の遡上を止めている生態系の破壊や
原住民の文化破壊を中心に捉えていますが、
人によっては「そういう話は結構。」という人もいるでしょう。
原発のように「放置すれば死ぬのは確実」という
切羽詰まった感を表現できないのが無いのが残念です。

翻って日本は、原発どころか、ダムひとつでもなかなか撤去・中止ができません。
本作はダム賛成派やダムに働く人たちもインタビューに応じています。
「日本版」を作ろうとしても、悲しいかな、そこまでは無理でしょう。

予告編です。
(2014年12月渋谷アップリンクにて鑑賞)


去年より少しは動きし休み終ゆ

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こんな映画を観た「100歳の華麗なる冒険」

冒頭一人暮らしの老人が愛猫を野生動物に殺される。
老人は動物に復讐をするのだが。
それは普通の人には危なくてできない方法だった・・・。
ということで、主人公の1世紀近い「特技」をもとに
世界の20世紀を語る、「フォレスト・ガンプ」形式の映画。

勿論、それに現在の「100歳」が引き起こす事件を絡ませて飽きない。

スウェーデンは人口密度が少ないのがなぜか理解できました。
あと寒いのでバリ島などに避寒にでかけることも。

「特技」の関係上グロシーンはありますので、
そういうのが嫌いな方は鑑賞注意です。
(11月にさいたま新都心のシネコンにて鑑賞)
予告編です。



年の瀬やポストに年賀の特別枠

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こんな映画を観た「柘榴坂の仇討」

またもや特定バレネタだが、
勤め先があった場所が再開発され
今はシネコンとレストラン街になった。(勤め先は移転)
勿論上層階はマンションだそうだ。

シネコンになってから初めて出かける。
今回は「50割引」はノーチェック。
「50割引き」も自動発券機になっているせいかもしれない。
「スクリーンのあるあたりは部長さんが座っていたかなあ。」と
つい、かってのレイアウトと現在を重ねてしまう。

桜田門外の変の襲撃犯の生き残り、と
主君の仇討を命じられて、維新後も追いかけている
「時代遅れ」の元家臣。

役者たちも広末以外は達者で、不安は感じない。
藤竜也演じる司法官の奥さんが、何回か出てくる
来客時にお茶を持ってくる間合いが上手い。

映像的にはテレビドラマ的雰囲気であまり深みがないが
それを補っても、飽きさせない展開である。

観客は予想通り中高年主体だが、若い人も予想外にいた。
丁寧に落ち着いて作られている映画である。

九月尽ベランダの床ひんやりと
(TOHOシネマズ日本橋にて鑑賞)

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こんな映画を観た『ホドロフスキーのDUNE』

ホドロフスキーと座禅を一緒に組んだ縁で、
日本公開されたばかりの本作を見た(もちろん有料)。

上映館は渋谷の西北、統一協会本部の向かいという好立地。
小さな館内は8割程度の入りか、週末なので観客は多いのだろう。

予告編動画を見ればわかるが
あのデビット・リンチも失敗した「DUNE」を
リンチより先に手掛けようとして、失敗した事実を
現在の時点でインタビュー・構成した記録映画である。

特に絶賛するシーンはなかったが
それなりに面白かった。

氏の映画まで見る必要はないが、ある程度氏の
作品・言動をネットでおさらいしてから見に行くとなお面白いだろう。

氏は当時10代の息子さんをこの映画でデビューさせようとしたが
映画の製作中止で息子さんもデビューの機会を失ったようである。

映画では現在の息子さんもインタビューされているが
ポール・ニューマンを思わせるマスクで
デビューしていたら意外と人気者なっていたかもしれない。

ミック・ジャガー、ダリなど世界的有名人をキャスティングして
セットもカネなど気にせずに作ろうとしたのだから
スポンサーが降りるのも当然か。

名監督と言えども思い通りに映画を撮ることはできないことを
改めて理解いたしました。
(8月初め鑑賞 渋谷のミニシアター)

夏草が枯れ始めていく昼下がり

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こんな映画をみた「レイルウェイ 運命の旅路」

狭苦しい向こう三軒両隣りの世間話をせっせと映画化して、
恥も外聞もなく国際映画祭に出品している某国と違い、
イギリス国は某国が「世界はすでに忘れている。」と思い込んでいる
犯罪をいまだ告発する映画を作り続けている。

夏なお冷涼で曇り空が続くスコットランド、
初老を迎えた男が抱える心の傷とは・・・。

舞台はスコットランドとタイ、
過去と現在が交互に交差する。

画面の切り替えを考慮してか、熱帯のはずにも係らず
タイの風景の画像はスコットランド同様暗めのトーンが多い。

このため観客は違和感なく、場所・時間を一緒に切り替えられる。

映像は実に工夫されている。
トーンの統一ばかりでなく、
現在(設定は1980年ころ)のタイの田園風景に
案山子のように宿敵の若い日の姿が見えているなど、
画面切り替えの妙。
前半、さまざまにはりめぐらされた画像の伏線が
後半一挙に解き放たれる映像表現の妙。
実に計算されている。
「蓮實重彦先生ならばどう評価するだろうか。」と
思わずにはいられなかった。

誰も書かないだろうから書くが
主人公がタイを再訪した時に
タイの田舎町に流れていた曲、
絶対にディスコの名曲「怪僧ラスプーチン」のタイ語版です。
これで「現代」が1980年前後と観客は理解できる。

ラスト、モデルとなった二人が
共におそらく同時期の出征時に写されたであろう
奇妙に似た雰囲気の軍服に身を固めた
写真(そしてそれは遺影になっていたかもしれない)
が映し出されると、場内は静かな感動につつまれた。
運命

休日の都心のミニシアターで観たが観客は20人程度か。
やはり「忘れたい」のでしょうね。
某国を今悩ませている「いじめ・パワハラ」同様
受けた側は「忘れる」はずはないのに。

忘れざる人を知りたり夏日射す

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こんな映画を観た「リベンジ・マッチ」

ロッキー」のシルベスタ・スタローン
「レイジング・ブル」のロバート・デ・ニロ
30年の時を超えて対決!


となれば、公開当時に両作を見た世代ならば
いてもたってもいられないと思います。

コメディータッチで色づけされているというので
さぞかし爆笑の連続と思いましたが、それほどではない。

それよりも本作は主にロッキーのオマージュが多いので
それを見つけ出す方が楽しい。

「レイジング・ブル」へのオマージュは少ないが
本作のデ・ニーロ演ずる太った主人公が経営する居酒屋で
ジョークを飛ばしながら客のご機嫌取りをするあたりは、
引退してショーの合間の間持たせギャグをしている
ラモッタの姿を思い出させます。

この2人、かってはライバルとして戦っていたのですが
女性(キム・ベイシンガー好演)の取り合いのもつれから、
最終決戦が無期延期となっていたという設定も面白い。
勿論後半は、ロッキー各作を思わせるボクシングシーンです。

公開2日目に近くのシネコンに出かけたが
観客は我々も含め同世代がわずか数名。
チョットさびしかったです。

メイキングビデオ風の予告映像を添付します。



長袖の重ね着が良いか空爽し

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こんな映画を観た「人生案内 」

映画館でもソフトでも映画を見られない日々が続いています。
そういう時は「本棚から映画パンフレットを一つかみ」して拙ブログ
未紹介の映画でお茶を濁します。

1931年製作のソ連邦初のトーキー映画です。

革命の混乱のなか街をたむろしていて、
悪さをしていた孤児たちが郊外の修道院跡に集められ
物つくりの仕事を初めて更生していく物語と書けば
社会主義リアリズム的プロパガンダを連想しますが
まだスターリニズムが徹底する前なので、
胡散臭さはなく、素直に面白い。

画像処理はサイレント時代を引き継いでおり
少年たちのリーダー、ムスタファが殺され
機関車の先頭に載せられ、工場への軽便鉄道の開業式に
現れるシーンでは鳴り響く「インターナショナル」も止めてしまう
という大変印象的なシーンをはじめとして
悪さを働いていたムスタファを捕まえたときの警官たちの
「またコイツか!」という悪意のない笑い顔、
少年たちを誘惑する悪所の描写や、殺害シーンなど
ワンシーン・ワンカットが大変有機的につながっている

ソビエトそのものが「世界の不良少年」だった時代だからこそ
描けた秀作かもしれない。

上映は六本木WAVEにあった「シネ・ヴィヴァン六本木」
六本木ヒルズの再開発に伴い、WAVEとともに無くなったのは残念。
元共産党員で「親ソ」だった堤清二氏が統帥だったからこそ
わざわざニュープリント上映がなされたのかもしれない。
(1986年4月鑑賞)
DVDが出ています。

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(2005/12/22)
ニコライ・バターロフ

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ロシア語版で、画像・音声ともによくありませんが全編が見られます。

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こんな映画を観た ある兵士の賭け

石原プロの大作群が封印を解かれてソフト化されたのはめでたい限りである。

その中の一作。何やら激戦地での命の駆け引きを想像させる
タイトルだが、実は「チョットイイ話」の映画化。
勿論、当時故、今の一間四方のみのセコイ世界観ではなく、
1969年当時の東京から別府までの風景も見せてくれます。
「男はつらいよ」の初期作と同じころの撮影で
当時はそれなりに「発展していた」と思っていても
今では見られなくなった「昔の日本」の風景を見るのは切ないです。
公開は1970年6月。70年安保の真っ最中です。

主演のデール・ロバートソンは日本では無名ですが
調べてみるとアメリカでは西部劇俳優として人気のあった方だそうです。
長身痩躯のいかにも陸軍将校(しかしどこか陰りがある)を好演しています。
従兵役はフランク・シナトラの息子さん。

画像は全体に落ち着かなく、脚本も有機的なつながりが弱いです。
この辺が公開当時赤字となり、もちろん願っていた
全米公開もできなかった原因でしょう。

米軍の全面協力もあり露骨な反戦メッセージを出せなく
撮影現場は混乱を極めたそうですが、今見ると「反戦」の思いは通じます。

それだけ1969年、70年というのはザラザラした時代だったのでしょう。
(DVD鑑賞)

駅舎陰黒き色なす残り雪


ある兵士の賭け [DVD]ある兵士の賭け [DVD]
(2013/03/20)
石原裕次郎、フランク・シナトラ・ジュニア 他

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おまけに動画サイトにアップしている短縮版を埋め込みます。

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こんな映画を観た「飛べ!ダコタ」

上映終了後、最近の日本映画にしては骨太で、世界観の広い映画だと感じた。

敗戦から半年後の佐渡島。
そこに英軍のC-47輸送機が不時着する。
敵味方に分かれて殺し合いを演じた記憶は双方共に鮮烈であり
始めは疑心暗鬼だった日英共、少しずつお互いの心を開いた交流が
始まるストリーである。

本作が実話をもとにしたと知ったときマスターは驚いた。
今から17年ほど前、ちょうど飛行機が不時着したのと同じ
1月半ばの冬の佐渡をマスターは旅行したからだ。

その時はガイドブックにも現地でもこの話は書いて無く、語られてなかった。
実は現地でも知る人が少ない事件だったそうだ。
なぜ、これほどの事件が語り継がれなかったというのは
やはり映画の登場人物が語るように「天子様から罪人まで等しく受け入れた」
流刑の島の歴史なのだろう。

撮影はタイで中ば放置されていたC-47の実機を購入、佐渡に運んで行われたそうだ。
勿論、飛行シーンはCGだが、「何でもCG」という昨今から見ると
必要最小限で抑えているのは好感が持てる。

画面には「現代」を思わせるものは何一つ出てこない。
考証が徹底して行われ、それに合わせてロケやセット撮影が行われたのだろう。
「言うは易し、行うは難し」を実行したのには感服する。

集落へ続く海沿いの砂浜。
その道とも言えぬ浜を伝い、男たちは戦に向かい
あるものは不具となり、あるものは白木の箱に入って帰ってくる。
この定点観測的撮影が戦いの無常さを良く表している。

演技陣も皆達者で安心して見れる。
もっとも、かってのアイドル女優たちが、
今や中年の女性を演じたのに
マスターはどうしても感慨を覚える。

上映館ではパンフレットは売り切れという事実が
観客の反応を表している。

この手の「第二次大戦辺境モノ」は欧州でよく作られ
日本でも公開されている。
本作は逆に海外で公開してみたらどうだろう。

ロビーでは本作を見に来たことで、思わぬ再開を果たした
佐渡島出身者たちの群れが出来ていた。

銀翼を飛び超ゆ白波冬の佐渡

(2013年10月 新宿 シネマスクエア東急)
予告編です。


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