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【画像差し替え・追記あり】こんな映画をみた「映画女優」

「市川崑監督 新藤兼人脚本 の田中絹代の伝記映画」
ということなので、当然「溝口以前」と「溝口以降」に
大別される構成であるとは察しがついてはいた。

予想通りの構成だが、単に女優田中絹代のエピソードを
追って見るだけでは、この映画はもったいない。

もはや現存体験者がほとんどいなくなった、サイレント時代の
グラスステージで手回しの三脚つきの小さな木箱カメラでの撮影風景と、
1930年代以降の、現在と通じる真っ暗な倉庫のようなセットに
スイッチ音を立てながら白色光の人工照明が次々と点灯し、
大型のフィルムケースがついた真っ黒なカメラがうなり声を
上げながら回り始め、クレーン(溝口が好んだ)がステージ内
を三次元で動き回る撮影風景の違いにも注目していただきたい。
これだけのセットを再現するのには大変な労力がかかったはずで、
シャシン屋の意地が画面からほとばしってくる。

溝口組の撮影風景・方法も新藤氏が脚本ということで
忠実に再現されていると思う。

同時期公開の「キネマの天使」(松竹)では、
「小津組」の撮影風景が再現されているので、
見比べてみるのも一興と思われる。

この二つのエピソードをつなぐ、田中の東京の家。
溝口の京都の借家・田中の京都の定宿のセットも
一昔前の日本家屋を再現していて、
こういう背景から、日本映画独自の「奥行きのある」
カメラアングルが誕生したことを暗示している。

吉永小百合はもちろん熱演です。
それにしても岸田今日子の女将の存在感は稀有のものである。
生けるものの必定ではあるが、惜しい俳優さんを失ったものと思う。

どの時点で「ラスト」にするのか、当初から気になっていたが
意外と唐突な時期に唐突に映画そのものも終わる。

サユリスト以外にこんな映画を見るのは、
ある程度日本映画史に詳しいはずの溝口のファンだろうから
その後の「展開」については「描くだけ野暮」という姿勢なのだろう。

老猫がいつになく鳴きぬ野分来る

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吉永小百合、菅原文太 他

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2014年7月31日追記
「百合 映画」での検索で訪問した人がいるかもしれないので
復旧しました。
良い作品だと思います。皆様ご覧ください。

AUTHOR: 阿佐谷みなみ
DATE: 07/17/2007 22:52:00
「市川崑」では?

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