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こんな本を読んだ「死と生をめぐる思索―石となった死」香原志勢

著者はマスターの立教大学時代の恩師の一人である。
立教大学は入学直後は高校みたいにクラス分けが行われていた。
その「クラス担任」である。専攻は自然人類学。
立教には先生の御専門の学部学科はなく、
一般教養部の教授として教鞭をとっていた。
先生とはそれほど接してないが思い出は尽きない。
その辺は後に記事にすることになるだろう。

実はこの本。「石となった死」というタイトルで1989年に
出版された本の増補版である。
マスターは元本が出たとき、銀座の本屋で平積されていた本の著者名を見て、
懐かしさのあまり手に取り立ち読みを始めた。

読み始めてすぐ、あの温厚な先生にこのような過酷な体験があるのかと驚き、
そのような過去に学生時代全然気が付かなかったのを大いに恥じた。

最初に書かれているのは、学部卒業後助手として従った、
小倉での朝鮮戦争の米軍戦死者の検死作業である。
将に大江健三郎の初期の某小説以上の事実が淡々と記述されている。
(なお先生は大江氏の該当小説には否定的である。)
そればかりでない、その後先生自身の生い立ちから始まり、
この世代(マスターの両親と同世代)には当たり前かもしれないが、
さまざまな「死という別れ」の連続が、まるで先生の講義の語り口
そのままに淡々と描かれている。

その時は購入しなかったが、最近ふと思い出してAmazonで購入した。
それが増補版である本書である。

増補部分ではなんとご令息の交通事故死が取り上げられていた。
科学ライターとして取材先に向かう途中の横死である。
淡々と専門の人類学的見地からご令息の死を記述されているのが
かえって息子を失った親の悲しみがあぶり出されている。

巷間には、少子高齢化ゆえか「死」を扱った書籍が本屋でよく売られている。
でも生半可な宗教概説書よりこの本を一読することをお勧めする。

専攻が類似していた父が元気な時に、この本を教えればよかった。
倒れてからでは刺激が強すぎる。

戻り夏慌てて洗濯掃除する。
(禁酒中なので今まで酔っていた時間が有効に使えます。)


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死と生をめぐる思索―石となった死死と生をめぐる思索―石となった死
(2006/02)
香原 志勢

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